約1年前に 新たに膀胱壁にがんが見つかり
そこから 排尿への悩みが加わった
自分の意志とは関係なく がんのせいで膀胱が弾力性を失っているのか?
トイレに行きたいと感じた時は もう遅いのだ
尿漏れなんて言葉で 簡単に片付けられない
かなり傷ついた
初めはこんな状態にうんざりした
「もう! どうして!!」って 無性に腹立たしかった
医師からは尿管が詰まり 尿が出なくなる危険性の話もあった
出なくなるよりは たとえお漏らししたとしても 出た方がいいらしい
この事 精神的に乗り越えるには 結構かかった
そう・・・約1年経ってようやく書けている
まぁ その系の物は「介護用品」としても
とても充実していることも勉強になり
大の大人が意志と関係なくお漏らししてしまう事 そんな精神的な苦痛を除けば
有難い事に 普通の日常を生きていける
しかし 今度は排便
3月に卵巣にがんが見つかって以来
もう バナナのような理想的な便は お出ましにならなくなった
先生の予測では
そのがんが腸管を圧迫しているか がんが腸管にいるのか・・・
確定はできないが がんが悪さしている事には間違いない
便を軟らかくする薬を毎日飲み 排便を促す日々
しかし すごく時間がかかっても 「こんなもん?」
と言うくらい 細く・・・少なく・・・
お腹に溜まっていくのではないかと 不安になる
以前より 医師に この事は相談していたが
「理想的なものを望むことなく とにかく出す事 出ないより出た方がいいから」と言われ
わたしも バナナを期待しなくなった
でも 状況は徐々に悪化している
先日外来で 先生に尋ねてみた
「こんな具合だから もし いつか腸が詰まったりしたら 手術するんですか?
それともそのままほったらかしですか?」
かなり 素人的発言だと思うが がん治療で手術ができないのだから
そんな時はどうなるんだろう?って 単純に不安に思ったので・・・
医師は
「もちろん 手術します。 そのまま放っておくと死にますよ。」
私は少しほっとした
冷静に考えれば当たり前だ 命を救う事が最優先なのだ
それに たとえ最終的に救えないとしても
苦しみを取り除き緩和する事も もう一つの最も大切な事なのではないだろうか
変な質問をすると思われたと思うけど
「がん難民」なんて言葉が 妙に気になっていたりしていて・・・聞いてよかった
先生はこうも教えてくれた
「あなたは覚悟ができているようだから言いますが かなり痛いです」って
痛いのか・・・ 当然だろうな・・・ 詰まるんだから
でも 何故か怖くはなかった
その時がきたら痛さと闘えばいいんだから・・・と 心に留めずに受け流せた
早々と悩んだり怖がったりする時間がもったいない
こんな風に思うのは やっぱりどこかで覚悟が決まっているのだろうか???
先生とのやりとりは 深刻な話の割には
何故か和気あいあいと リラックスしてお話できた
先生の心に 壁を感じなかったから 私も素直に何でも聞く事ができたのだ
そして 重い話の割には 笑顔で診察室を後にした
とにかく気になっていた事が聞けて 私はスッキリした
そんな 結構ハードな状態なのに
母に「韓国に行って来る」と行った時
二つ返事で 「いいよ。いってらっしゃい」 って言ってくれた
うれしかった
その話を 韓国へ行く前日に 難病治療でずーと診てもらっている主治医に話したら
「お母さんの腹が据わっている事に、驚かされる」と言われた
なるほど 私が逆の立場だったら 心配で二つ返事なんて出来ないと思う
母も この3年半の私の看病で 相当 心が強くなったのか
いや それもあるだろうけど
「私のしたい事はとにかく何でもさせよう」と 腹に決めているらしい
やっぱり 大きすぎる母の愛に
心から 感謝
☆いっこ☆