インタビュー

春田 久美子さん/法教育を通して 子どもたちの未来を変える

「小さな子どもでも仕掛けさえ工夫すれば、何かを変えていく存在になれる」と長年、子どもたちの法教育に情熱を注いできた春田久美子さん。2016年は「18歳選挙権」が成立して初の選挙も行われる。春田さんが福岡の公立高校で行った主権者教育の授業や、福岡のアイドルグループ「HR」のメンバーとの憲法対談が新聞に掲載されるなど、メディアの注目度も例年以上に高まっている。「時代が私に追いついてきた」と笑う彼女が、法教育の大切さに気づいたのは裁判官時代、小学生の社会科見学に対応した時だ。「鋭い質問も飛んできて、こちらが真摯に答えればちゃんと受け止めてくれるなって大きな手応えを感じたんです」。子どもたちに伝えたかったのは、異なる意見に耳を傾ける寛容さや柔らかさ。これは彼女がOLから司法試験に挑戦する動機にもなったことだ。

「OL時代にクレーム対応した時のこと。相手が怒っているのが嫌でしたが、この人たちも苦しんでいる、双方の話を聞かないと物事の本質には迫れない、とふと気づいて。法律というツールを使ってトラブル解決できるのであれば、プロになってみようって強く思ったんです」。10年間の裁判官勤務を経て、弁護士に。相談者に寄り沿ううちに世の中には封建的、独善的な価値観が幅を利かせている面もまだ残っていて、法律があまねく行きわたっているわけでもないのだ、との驚きを強くした。法令遵守が叫ばれながら企業の不祥事が後を絶たないのもその延長だと感じている。「法律家を社外取締役に据えるのも有効なリスクマネジメント。そうした要職に就く女性がまだ少ないアンバランスさも課題です」。法の専門家としての女性参画も彼女のテーマの一つ。夫は元フランス料理シェフ。将来はワイン片手に客と法教育談義に花を咲かせるレストランを作るのも真面目な夢だ。

弁護士
春田 久美子さん

九州大学法学部卒業。政府系金融機関に就職した後、司法試験に挑戦し、裁判官に。2006年に弁護士へ。2010年法務省法教育推進協議会の法教育懸賞論文で優秀賞、2011年最優秀賞受賞。弁護士業務のほか、学校や地域での法教育・講演会活動に力を注ぎ、新聞の弁護士会コラム監修、NHKテレビの法律コーナー解説者として出演中。日本弁護士連合会では、弁護士の学校派遣制度という実践現場に最も近い責任者を担当している。二児の母。夫の全面的な協力と理解があってこそ維持できる働き方だという。パートナーシップも自由で先進的だ。

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▲ 1.「法教育は心と頭が柔らかなうちに」と中学生を対象にした出前授業なども精力的に行っている。

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▲ 2.授業で使う弁護士バッジは春田さんのお手製。

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▲ 3.法教育は一般市民も対象。オーソリティとしてテレビや新聞にも頻繁に登場する春田さん。「私個人の力は小さいけど、メディアの力が必要なときは活用させてもらっています」(NHK福岡〈はっけんTV〉に出演中の様子)。


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