残業は3人に2人過労死ライン超も
福岡で働く人の3人に2人が残業をしており、うち48%がすべてを会社に申告していない――こんな結果が、アヴァンティ働く女性研究所のウェブ調査で出た。
電通の過労自殺問題で注目された残業時間。法定は月45時間だが、これを超える上限を労使協定で定められる。月80時間が過労死ラインと呼ばれる。今春、上限を年720時間、1月100時間、2~6カ月平均80時間で労使合意し、多すぎると批判された。厚労省は今後、月80時間超の違法残業を放置する企業名を公表するという。
現実には、なかなか残業はなくならない。今回の調査では、残業している人は64%、休日出勤も21%に上った。平均の残業時間は、月に10時間以上30時間未満が41%と最も多く、30時間以上50時間未満が22%、50時間以上80時間未満が7%、250時間以上が4%。1時間以上10時間未満と少なめの人は26%に過ぎなかった。
繁忙期は更に増える。50時間以上80時間未満の人が22%と3倍増、80時間以上100時間未満が4%、250時間以上が4%と、1割近い人が過労死ラインを超える。
残業がゼロにならない理由を尋ねると、「仕事量が多い」が62%と突出。「人手が足りない」22%、「至急の対応が必要な突発事態が起きる」「だらだら仕事をするから」がともに14%だった。