インタビュー

川添 克子さん/女性の能力を活かし、産廃業に新たな風を吹き込む。

川添 克子(かわぞえ かつこ)さん
株式会社筑紫環境保全センター 取締役副社長
Profile/1994年、父親が創業した『株式会社 筑紫環境保全センター』に入社。美容業界から一転、産業廃棄物業界へ。女性ならではの視点でビジネスを展開し、その活躍が認められ、2011年「第10回福岡県男女共同参画表彰」を受賞。環境ナビゲーターとして各種メディアに出演中。

女性の能力を活かし、産廃業に新たな風を吹き込む。

真っ白なジャケット姿で現れた女性に、一瞬で目を奪われた。今回の主役の川添克子さん。彼女が副社長を務める『株式会社 筑紫環境保全センター』の業務は幅広く、産業廃棄物処理に加え、廃棄処理に問題を抱えている企業と優れた機能を持つ地方処理施設を結び、問題解決へ導く「環境対策コンサルティング」まで行っている。その女性ならではのアイデアとネットワークを活かした先駆的活躍が認められ、今最も注目されている女性の1人だ。

前職を活かした、新体系のビジネス。
川添さんが、家業である産廃業界に飛び込んだのは、18年前。「はじめは嫌で嫌で仕方がありませんでした。作業着を着て工場で作業をするなんて…」。それもそのはず、川添さんの前職は華やかな美容業界。娘を跡継ぎにと考えていた父親だけでなく、当時の勤務先の社長からも説得され、泣く泣く入社したのだった。
それから1年の間は猛勉強し、環境関連の資格を取得。業界全体がようやく見えてきたころ、徐々に仕事が楽しくなってきたという。しかし、当時はまだ男性社会。川添さんが営業に行っても、同じ土俵では戦えない環境にあった。そこで、従来の自社での産業処理ではなく “産業廃棄物” と “処理施設” をつなぐ、つまり企業と企業を取り持つ「環境対策コンサルティング」ビジネスを展開した。
「女性のほうがお客様の潜在的なニーズや問題をキャッチするのが得意でしょう」。そのプロデュース的発想は、当時の産廃業に新しい風を吹き込んだ。それは、女性ゆえだけでなく、彼女だからこそ生まれた発想だ。前職である美容のプロデュース業は、まさにその人にあった要素をコーディネートして新しい価値を生む仕事。「私にはそれしかできなかった」と彼女は口にするが、かゆいところに手が届く仕事が評価され、全国から依頼が舞い込むようになった。

女性の活躍が産廃業を変える。
常に前向きに仕事に取り組む川添さんにも、幾度か壁が立ちはだかる。父親が他界し、実質の経営を担うことになったときは、営業に夢中になるあまり体調を崩し入退院を繰り返したり、従業員と十分にコミュニケーションが取れておらず、工場の職員全員が一度に退社したりもした。「そのときはじめて、みんながいるから会社が成り立っていることに気がつきました。チームで仕事をすると想像以上のパワーが生まれるんですよね。そして、またそこに女性が加わると、その勢いは何倍にも大きくなります」。現在『筑紫環境保全センター』では、管理職以上の女性の割合は約5割。男性社会のイメージが強い産廃業で、女性が活躍できる職場作りにも力をいれている。
これからの地球環境においては、CO2の問題など課題は山積みだという。しかし、そんな時だからこそ、人と人、企業と企業をつなぐ女性たちの活躍が業界を牽引してくれるに違いない。「今後は同志や次世代とも手を取り合うことで、業界全体が “新化” することができたら」。その彼女の言葉に、私たちが安心して暮らせる明るい未来を見ているようだった。

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