インタビュー

藤間 裕志朗さん/行儀を大切にする日舞は 世界中の人たちの憧れの的

今、海外から公演依頼が絶えない日本舞踊家がいる。藤間流師範として活動する藤間裕志朗さんだ。彼女の夢は、弟子とともに海外の舞台に立ち、日本文化の素晴らしさを熱いメッセージとして伝えていくこと。日本の外で日本舞踊を演じることにより、教え子に日本人としての自信と誇りを身につけさせたいという。昨年はチェコをはじめ5回の海外公演をこなしながら、4つの国内稽古場をまわり一人ひとりに舞の精神を伝えた。「行儀を大切にする日舞の着物姿は、世界中で憧れの的。見た人には、その思い出が人生を豊かにする。着る人には、未来をつかむために自分が変わる一番の近道になるのよ」。

日本舞踊は400余年の歴史を誇る。舞踊曲にのせて踊る “個の芸能” を、舞台で演じるのが主流。日本人の心を、日本の歴史と自然習俗を背景として “他者” になりきって演じるので、外から自分の内側を見つめなおすきっかけにもなる。日舞は特別な人が幼少期から学ぶものだろうと考える人も少なくないが、一主婦だった裕志朗さんがこの道を志したのは29歳のとき。その魅力に取りつかれて稽古に通い、49歳で師範の道に入った。

「やってみない?」と気軽に誘われて今日の自分があるので、どんな人にも「お稽古しましょ!」とすぐに声をかける。稽古の中で養われる “ゆるやかなのに芯のある仕草” を、人々の日常に根付かせたいのだ。「さあ自分を抱くように着物を着て、お腹をなでるように帯を締めるの。心は体の動きから生まれてくるわ」。その人の気持ちが動いたときが一番の始めどき。子どもの場合、その子がやりたいと言わなければ入門させない。そんな理念を持ち、日本舞踊で現代を語る裕志朗さん。これから世界の舞台へ向かうかのように、若い弟子と稽古場へ風の如く “さっ” と立っていった。

日本舞踊 藤間流師範
藤間 裕志朗さん

本名:山口博子。北九州市出身。29歳で日本舞踊藤間流入門。49歳で師範となり『裕志朗の会』設立。北九州最大級の祭り「わっしょい百万夏まつり」の百万踊り・創作部門で5回のグランプリほか、受賞歴多数。正調百万踊の講師や、新曲「いいっちゃ ええっちゃ北九州」の振り付け役を務める。ヨーロッパ諸国、韓国、タイ等、海外公演多数。稽古場は、北九州市小倉・福岡市平尾・熊本県天草・佐賀県嬉野。

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▲ 1.昨年開催されたチェコ、プラハ公演。会場はスメタナホール。

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▲ 2.熊本県天草 下田温泉『望洋閣』で開催した浴衣会。夕陽を背景に藤娘を舞う弟子たち。

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▲ 3.平尾教室4周年記念発表会(福岡市白金能楽堂)。弟子は4歳〜70歳の男女、親子コース、宝塚受験、タレントコースなどもある。


日本舞踊 藤間流 裕志朗の会
福岡市中央区平尾2-15-16-701
http://www.fujima-yushiro.net/
TEL/090-7393-9257
※北九州教室あり

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