インタビュー

芳賀眞理子さん/今こそ女性が活躍するとき。 ご縁と期待に感謝し、 幸せが広がるお手伝いを。

芳賀眞理子(はがまりこ)さん
北九州八幡ロイヤルホテル 総支配人
北九州市生まれ。西南女学院中・高校、池坊短期大学卒業後、新日本製鐵株式会社に就職。出産を機に退職し、料理教室アシスタント、カフェ店長を経験。1993年『大和リゾート株式会社』に入社し、『北九州八幡ロイヤルホテル』開設準備室のスタッフとなる。2011年副支配人(業務担当)に就任。2014年4月より現職。趣味はフラダンス。

今こそ女性が活躍するとき。
ご縁と期待に感謝し、幸せが広がるお手伝いを。

今年4月、『北九州八幡ロイヤルホテル』の総支配人に就任した芳賀眞理子さん。北海道から沖縄まで28カ所の施設を展開するダイワロイヤルホテルズの中で、初の女性支配人となった。「チャンスだと思って、ありがたくお受けしました。正直なところ、断る勇気も受ける自信もなかったんですけど」と明るい笑顔で語る。

節目に訪れたチャンスをつかむ

人生の試練は27歳から30歳だった。25歳で結婚し、子育てをしながら離婚を決めるまでの期間が一番つらかった。落ち込んだ気持ちを和らげるために、近所の料理教室に通い始め、料理、お菓子、テーブルコーディネートを学んだ。趣味が高じてオーナーのアシスタントになり、数年後には知人の紹介でカフェの店長に。手作りの料理やケーキを提供した。

店長を3年務め、次の仕事を考えていたとき、新しく建つホテルの準備スタッフに誘われた。建設地は最初に勤めた会社で入社式をした思い出の場所。「とてもよいタイミングでした。ホテルを一から作り上げる仕事に惹かれ、土地にもご縁を感じ、ここで骨を埋める覚悟で頑張ろうと思いました」。芳賀さんは36歳のとき、開設準備室5人の立ち上げメンバーとなった。

ブライダル部門の責任者に

ホテルオープン後は、企画、予約、総務を経験。入社5年目にブライダル部門の責任者になり、プランナーとして活躍した。異動の話を聞いたときは、離婚経験があるため葛藤したという。「興味はありますが向かないと思います」と上司に気持ちを伝えると、「好きな仕事なら、それは関係ない。これから幸せになる人のお手伝いをすることが、君の責任だよ」と言われて迷いが吹っ切れた。

『チーム芳賀』が結成され、チャペルやパーティー会場ができ、ブライダル件数は大きく伸びた。芳賀さんは12年間にわたって400組以上のカップルを担当。一人ひとりの想いを形にする企画を提案し、親身になって相談を受ける姿勢は多くのカップルの信頼を集めた。「たくさんのお客様から、元気と明るさと幸せをいただきました。どんなに経験しても、一つとして同じ結婚式はありませんでしたね」。それぞれのカップルの物語は、芳賀さんにとっても大切な思い出になっている。

優しいホテルを目指して

ブライダルは天職と思っていた芳賀さんに、業務副支配人の辞令が下りたのは54歳の頃。接客から一転してホテルの裏方を取りまとめる役目だ。ホテルグループ女性初の役職にプレッシャーを感じた。「自分のしたことが後進の女性たちにも影響するので、失敗はできないと思いました」。

業務副支配人として3年間業務を統括し、今年から地元出身者として初の総支配人に。就任後は「社員が元気じゃないと健全な経営はできない」と、まずはスタッフのモチベーションアップに努めた。「人にも環境にも優しいホテル」を目指して、心を込めたおもてなしに力を注いでいる。

「小高い丘で緑に囲まれた環境、あたたかいスタッフたち、美味しい料理。ここのホテルが本当に好きなんです。課題は真摯に受け止めて必ず変えていきます。これからにご期待ください」。今まで培ってきたすべてを経営に活かし、新たなホテルの歴史を創っていく。

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