洛陽と言えば、中国の古都。
中国王朝の首都として栄えたことのある都市です。
京都の洛中・洛外・上洛などの言葉にある「洛」は洛陽の洛です。
そんな日本ともゆかりのある都市・洛陽。
その洛陽と言えば、今では世界遺産の「龍門石窟」が一番の観光地ではないでしょうか。
その龍門石窟は洛陽市郊外にあります。
行ってきましたので、ご紹介!!
龍門石窟(洛陽)【世界遺産】の概要
龍門石窟は洛陽市郊外にあります。
洛陽市中心部からだと、タクシーで高速に乗って30-40分くらい。
アクセス的には後述しますが、中国高速鉄道「洛陽龍門駅」を利用するのがよろしいかと。
龍門石窟は493年、北魏が洛陽に遷都した時代から建築が始まったとされる石窟寺院。
伊河(伊水)の両岸の龍門山(西山)と香山(東山)にそれぞれ石窟があります。
ちなみに、最大の見どころの廬舎那仏があるのは西山です。
中唐の時代まで、約400年にわたっておよそ3万体の仏像が石窟のなかに作られています。
実際に見ていくと、ものすごい細かい、手間のかかった仏像がものすごい数あり、圧倒されます!!
そして、この龍門石窟はユネスコ世界遺産に登録されています。
敦煌の莫高窟、大同近郊の雲崗石窟と並び、中国三大石窟の一つに数えられています。
龍門石窟(洛陽)までの行き方
日本から洛陽までの直行便はないみたいです。
ですから、最寄りの空港は鄭州新鄭国際空港・西安咸陽国際空港になります。
成田空港・関西国際空港などから、鄭州新鄭国際空港・西安咸陽国際空港に移動。
鄭州駅・西安駅に出て中国高速鉄道で「洛陽龍門駅」に行くのが一番ですね。
「洛陽龍門駅」からはバスかタクシー。
僕は洛陽の滞在時間がかぎられていたのでタクシーで移動。
20元(約330円)。
時間は10分くらい。
バスだと1-1.5元(約25円)程度とお安い。
ただ、待ち時間があったりするので、時間に余裕がないと厳しい。。。
龍門石窟の入場料と電動カート(バッテリーカー)
▲チケットセンターの写真
龍門石窟の入場料は100元(約1,650円)。
なかなかお高い・・・
バッテリーカー(電動カート)に乗るべきか、乗らざるべきか。僕は絶対乗るべき派
▲バッテリーカーのチケット売り場
チケットを買いまして、外に出ようとしましたら、バッテリーカー(電動カート)のチケット売り場を見つけました。
いやー、ここまで西安で兵馬俑を経験してまして、バッテリーカー(電動カート)が存在するということが何を意味しているのか、、、大体わかってまして・・・
バッテリーカーのチケット買っちゃいました。
1回乗車で10元(約165円)。
まあまあします。
でも、価値あるってなんとなくわかってまして。
大体ですね、中国の観光名所というのは公園化されているようで、めちゃくちゃ広いんですよ。
僕は一気にいろんな観光名所・史跡を訪れたのでわかるんですが、なんでバッテリーカーがあるか。
それは、乗る必要があるからです!
じいちゃんばあちゃんが移動するとき(いや、成人男性でもですけれども)、バッテリーカーがないと、無理っぽい感じだから、バッテリーカーがあるんですわ。
だから、ヤバいにおいがするんです。
秦始皇帝陵にバッテリーカーがあったとき「乗っておけばよかった」という後悔がありまして。
それで乗りますバッテリーカー。
▲移動するルート
それで、ご覧いただけますでしょうか?
この結構、遠いと書いてありますルート。
結構、、、というか、めちゃくちゃ遠いんですね。
正直、歩きたくはない距離なんです。
あと、このあとにご紹介しますけれども、そもそも龍門石窟は登ったり下りたりして、石窟の仏像を見るわけです。
めちゃ体力要るわけです。
ここでお話しておきましょう。
メインスポットの廬舎那仏はすごい傾斜の階段上る必要あります。
▲どうっすか?
この階段、どうっすか?
太もも大変ですよ。
成人男性でもきついですよ。
これのためにも体力温存しないとダメですよ。
僕はバッテリーカーの営業マンじゃないですよ。
でも、乗っておいたほうがいいですって。
いや、一日かけて龍門石窟見て回るタイプの3時間かけてのウォーキングをイメージして観光される場合は別ですよ。
でも、僕みたいに他にも行く必要があって、そこも歩く人は体力温存しておいたほうがいいですって。
他でも嫌になるくらい歩かないといけないんですから。
とバッテリーカーの話ばっかりで、すみません。。。
▲バッテリーカーですーいすい。
▲龍門石窟の全体マップ
いざ、行かん。龍門石窟
▲龍門石窟のエントランス
エントランスも金かかってますね。
こういう観光地開発もお金かけてしないといけないっぽいです。
エントランスからも、さらに歩きます。
結構、歩きます。
すごい歩きます。
黄河の支流・伊河
ここが龍門か。
世界遺産マークもあります。
石窟群・仏像群がスタート
観光客は80%くらいが中国人観光客と思われます。
中国人の方も、自国で一度は見てみたい、みたいな感じっぽいですね。
欧米系の外国人の方は兵馬俑が一番多かったです。
龍門石窟も、少しはいました。
世界遺産ではないと、欧米系外国人の方は見ませんね。
こういう感じで、石窟内に仏像がたくさん。
正直、この石窟・仏像だけで、ものすごいです。
石を掘り込みまくって、この仏像・石窟をつくっているということです。
すごすぎる。
時間と労力をものすごくかけた力作です。
このレベルでも。
石窟群。
すごすぎる。
賓陽北洞
ピースしてる仏像。
いや、ピースじゃないんでしょうけど。
賓陽中洞
超笑顔の仏像。
北魏時代の仏像だそうです。
中国の文化大革命(1966-1976年)で破壊されてしまったそうです。
仏教否定で龍門石窟の多くの仏像が破壊されたそう。
廬舎那仏(奉先寺洞)
ここを上っていきますと、、、
見えてきました廬舎那仏。
ドーンッ!
この廬舎那仏。
この龍門石窟一番の見どころにして、奥深いんです。
まず、廬舎那仏の高さは17.14m、耳だけで1.9m。
唐代の高宗が開削したもの。
高宗の皇后である則天武后も寄進したそう。
そこため、かつてはこの盧舎那仏は、則天武后に似せて作られたものである、という伝説が・・・
でも、それも否定されているみたいですけど。
それでこの廬舎那仏、東大寺・奈良の大仏は遣唐使たちがこの仏像を模写して帰国した後、その情報をベースに作られたそうです。
日本仏教とのかかわり・浄土宗/浄土真宗
奈良の東大寺・大仏がこの廬舎那仏を参考につくられただけではなく、日本仏教においてこの龍門石窟・奉先寺洞の廬舎那仏はかかわりが深いです。
それはこの奉先寺洞の大廬舎那仏の建設総監督をした人物が「善導」という人だからです。
この善導。
銅像になって龍門石窟の東山にいらっしゃいます。
▲善導・善導大師
善導は「念仏をとなえれば、必ず往生することができる」という浄土の教え(中国浄土宗)の創始者です。
この善導の著作を読み、日本仏教において浄土宗の開祖となったのが法然です。
その法然を師として日本仏教において浄土真宗の開祖となったのが親鸞です。
たくさんの人が観光に来てます。
いつの時代もこんな感じだったのでしょう。
階段は急です。
ずっと手すりを持ってました。
すごい石窟。
圧倒されますね!
黄河の支流・伊河
対岸から廬舎那仏。
大きいですね。
対岸から。
写真スポットになってました。
玄奘三蔵(三蔵法師)の銅像。
子供にすげー馴れ馴れしい感じで扱われてました(笑)。
玄奘三蔵はインドに経典取りに行って、戻ってきた人。
「西遊記」の三蔵法師のモデル。
法相宗の創始者。
えらいひと。
白園(白居易のお墓)
龍門石窟のチケットで入場できる施設のひとつが「白園」です。
この白園は白居易のお墓。
白居易(はくきょい)という人物の知名度はいかがなものかと思うんですけれども。
個人的には漢文の授業で習いまして存じ上げております。
白居易は唐の大詩人。
日本にも影響を与えていまして、『枕草子』や『源氏物語』も白居易の影響を受けていることが知られています。
自然が感じられる庭園になっておりまして、個人的にはすごくよかったです。
ただ、龍門石窟で移動ばかりで歩き疲れていたので、しんどかったです。
なかなかいいんですけれども、龍門石窟のインパクトが大きいのでどうしても比較しちゃいますね。
そういうわけで、龍門石窟のご紹介でした。
中国の旅の参考になれば!