インタビュー

太刀山 美樹さん/自分にできることで勝負。 「来た球は打つ!」精神で 拒まずチャレンジしたい。

太刀山美樹(たちやま みき)さん
MIKI・ファニット 代表取締役
福岡大学体育学部卒業後、フィットネスクラブへ就職。結婚を機に退職、出産。2006年『MIKI・ファニット』起業。0歳からのやる気を育てる運動教室を運営。2014年11月、米国マサチューセッツ工科大学卒業生運営のNPO主催「日本MITベンチャーフォーラムビジネスプランコンテスト&クリニック」特別審査員賞を受賞。MIKI・ファニット 代表取締役 来春からは九州大学大学院へ通学の予定も。

自分にできることで勝負。
「来た球は打つ!」精神で 拒まずチャレンジしたい。

「お金も知識も人脈もない。そんな〝ゼロ状態〞だったから、むしろ何でもチャレンジできたのかな」。笑顔でそう語る太刀山美樹さん。0 歳児からの運動と教育の塾『MIKI・ファニット』を起業して8年。「芯の強い子どもを育てたい」という理念のもと、子どもの頭と心、そして体を鍛える太刀山さんオリジナルの運動プログラムを教えるスタジオには、今日もたくさんのママと子ども達が集う。笑顔に溢れるスタジオを起業した背景には、自身が経験した葛藤や強い想いがあった。

「私にできることは何?」それが起業のスタート

高校の頃に女性の体育教諭に憧れ、運動に携わる職を志すも23歳で結婚・出産。道半ばで仕事から離れ、幼い子ども2人の育児に翻弄される日々を送った。しかし、もっと社会とつながりたいと、運動ボランティアの養成講座に参加。「子ども連れなんて…」と年配の受講者から冷たい視線を向けられながら、教室のいちばん後ろで子どもを抱えて受講した。

そんなある日、大学時代の友人が運動療法の講師としてやってきた。凛としたスーツ姿の彼女をみて、涙が溢れた。「私があの場に立ちたかったのに…」という自分に対する悔しさで心は乱れた。しかし、ふと隣を見ると、母親を心配そうに見つめる子ども達の姿が。その瞬間、ハッとした。「子どもがいたから、自分は仕事も夢も諦めたんだって言い訳はしたくなかった。でも、友人の講座は確かにすばらしかったんです。私は仕事から一度離れていたけれど、今からまた学べばいい。そして、私にしかできないことでがんばろう! そう思えたんです」。

「自分にしかできないこと」って何だろう? そう考えたとき、頭に浮かぶのは子ども達と思い切り体を動かして遊ぶことだった。「やっぱり私は子どもと運動と教育に関わることをしたい。それなら、そんな場をつくろう」。 それが、起業の原点となった。

知識がないなら学べばいい!何事も拒まず全力投球。

26歳、大学で学んだ経験をもとに運動プログラムを組み、近所のママ友に声をかけ3組から始まった親子運動講座は、口コミであっという間に30組以上が集まるほどに。「私のしたいことが、みんなが求めていたことだったんだ」と気づいた太刀山さんは、そこから猛烈に動き始める。

運動を手がけるにはまだ知識が足りないと気づくや、健康運動指導士の資格をとり、高齢者の運動講座やNHK福岡の「体操のお姉さん」など「来た球は打つ!」精神であらゆる仕事を引き受け、運動にまつわる知識とスキルを積み、自信につなげた。

そして、39歳で『MIKI・ファニット』を起業。9年目を迎える今も、大学院を受験し一発合格をつかむなど、彼女のチャレンジスピリットはますます勢いを増している。「私自身が日々、学んだり失敗したり、そんな無我夢中にやっている姿をみた子ども達やスタッフが、『自分にもできる』って感じてくれたらと思っています。

会社が軌道に乗ったら次世代に任せて、50歳頃にはまた全然違うことにチャレンジしているかも!?」と気さくに笑う。子ども達には諦めないことを、職場の20代・30代の女性スタッフ達にはチャレンジする価値を、自ら体当たりしながら伝える彼女。「自分にしかできないことを、社会に還元したい」という強い意思に突き動かされ、太刀山さんの全力疾走の日々は続く。

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