インタビュー

「福岡の女性起業家たちに聞いた 私のStory」特別対談・女性起業家ホンネトーク

起業当時と今の変化

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村山 起業したときと比べて、今はどんな変化がありますか?

佐野 ひとりで起業して、最初の3年はがむしゃらでした。1週間のうち3時間だけ休んで映画を観てリセットする以外は、どっぷり仕事をしている状態でした。今は結婚して子どもができて、何より一緒に仕事ができるスタッフが増えたことが大きな変化ですね。

中原 介護の仕事を始めたときは、グループホームに寝泊りし、ずっと1つの事業所でやっていくつもりでした。お年寄りのお世話そのものが好きだったのです。でも、社員がステップアップする場を作りたいと、事業所を増やすことに。事業所が増えるたびに増員して90人を擁する会社になったのは、起業当初には思ってもみないことでした。また、地域の子どもたちが事業所に遊びに来るようになり、「きらめキッズ」と名乗ってイベントを開いてくれるようになりました。自分たちでチラシを作り、近所に配り、カレーを振る舞ったり、カフェをしたり。思いもよらぬ展開ですが、地域につながりと笑顔が広がって、とてもうれしいですね。また、現在はアジアの介護普及活動にも関わっています。目の前の仕事だけに忙殺されていた当初から、社員へ、地域へ、そして世界へと目が向いてきたことは、大きな変化です。

佐々木 私もずっと仕事とプライベートを分けずに過ごしてきました。グーグル社など国内外の大手企業とのお付き合いは以前の会社から続いていて、起業当初から世界とつながって仕事しています。ただ、起業してから、支えてくれる家族やスタッフ、地域の大切さが身に染みてわかるようになりました。それまではアントレプレナーとかグローバルとか大きなことを話し、仕事で成果を出すことに没頭して他のことを置き去りにしていたけれど、もっと大切なものがあるじゃんと気付いて…。だから、社員や一般の方の子どもたちを預かるテックパークの事業を始めたんです。当初は、「IT寺子屋」といって社員や地域の子どもたちに社員がプログラミングを教えていたのですが、今年4月にわが社の技術者たちがプログラミングを教える学童保育「テックパークキッズ」を会社の隣に併設しました。会社や社会で子どもを見守り育てたい、コミュニティの在り方をリ・デザインしたいなと思って。

村山 起業して社員が増えるごとに社長自身が成長していきますよね。自分の事業をとことん突き詰めることによって、広い世界が見えてきたり、社員の家族や地域に目を向けるようになったり、経営者の意識の変化で会社そのものが変わっていきます。みなさんの変化、すばらしいですね。

【次のページ】働く女性の罪悪感をなくし コミュニティをリ・デザインしたい。

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