福岡は、「洗練された田舎暮らし」ができるまち。
縁とタイミングで拠点を福岡へ。
田村 大さん(44歳)、あやさん(36歳)、芹香ちゃん(せりか/5歳)
夫婦そろって関東出身の田村さんファミリー。東京に住み、働いていた田村家と福岡との接点ができたのは、夫の大さんが福岡市の仕事を委託された2013年2月だった。それから1年半は、出張で東京と福岡を行き来していたが、福岡での仕事が進むにつれ、福岡に住むという選択肢が生まれてきた。広告代理店に勤務する妻のあやさんは、出産前には現場の仕事を担当していたが、育休復帰後はバックオフィス系の部署へ配置転換。子育てとこれからの自分のキャリアの両立をどうしていくか、悩む時期でもあった。
夫婦で家族の将来を話し合った結果、「仕事も子育ても、福岡でやったほうがうまくいくのではないか」という結論に。あやさんは会社へ異動を希望。上司のサポートもあって、福岡の支社へめでたく転勤が決定、 2014年10月に、家族揃って福岡に移住した。
「福岡だったから、移住を決意できたところはあると思います。私は都会に住みたかったし、同じ都会でも、大阪や名古屋とはまた違う。福岡は人柄が温かく、転勤族も多いせいか、外部の人を寛容に受け入れる雰囲気があります。ていねいに話すときは、ほぼ標準語なのも私にとっては馴染みやすかったですね」とあやさん。大さんも「誤解を承知で言うと、福岡”洗練された田舎暮らし”ができるまち」と話す。「福岡のまちづくりにも関わっていますが、東京から見た福岡は、とても魅力的です。東京ではなかなか実現できないことを、軽いフットワークでやってのける地力がある。レベルファイブやKOOKIのように勢いのある企業もある一方で、少し車を走らせれば豊かな自然がある。都市と自然が共生した活気のあるこの場所を拠点にして、アジアや欧米と仕事をするのも面白そうだな、と考えています」。縁あって住み始めて1年半。家族で福岡暮らしを満喫しているようだ。

1.田村さんファミリー。「子どもを育てる環境は、東京よりかなりいいですね。食べ物が美味しいし、保育園も充実している。土の園庭があるだけでも豊かさを感じます。東京には園庭がない保育園も珍しくありませんから(あやさん)」。/2,4.大さんは福岡で、多様なバックグラウンド、能力をもつ様々な分野の人材が混ざり合い、共に新しい未来を創造していくプラットフォーム、「イノベーションスタジオ福岡」のディレクターを務める。/3.「福岡は都心と自然豊かなエリアが近いので、この豊かさは楽しまなければ損だと、さっそく車を手に入れました。休みの日は家族で自然を楽しんでいます(大さん)」。
目次
- わたしたちのまちの魅力 再発見! 福岡×移住
- [福岡×移住・case1] 震災をきっかけに福岡へ。“よそ者”だから分かる糸島の魅力を伝えたい。
- [福岡×移住・case2] 決め手は面白そうなことができそうな福岡の空気感でした。
- [福岡×移住・case3] 福岡は、「洗練された田舎暮らし」ができるまち。縁とタイミングで拠点を福岡へ。
- [福岡×移住・case4] 古民家に一目惚れし、10年計画でうきはへ移住。
- [福岡×移住・case5] 子どもたちに“ふるさと”を作りたくて、北九州でゼロからの開業。
- [福岡×移住・地域のつなぎ手にききました] 福岡の「余白」と「可能性」にかけてもっとおもしろいまちへ。
- [福岡×移住・地域のつなぎ手にききました] 移住者と地域の橋渡しはさながら“仲人”のような仕事です。